北米
- アメリカンウォールナット
- チークやマホガニー等と肩を並べる高級材。多くの材が縞を持ち、濃淡非常に美しく、タンニンを含有しているため、年経により味わいが増す。北欧材随一の人気を誇る。狂いが少なく、粘りがある強い素材で、乾燥も容易い。加工性も極めて良く、多岐にわたる使用用途がそれを示している。が、反面、耐朽性に欠ける性質を持っており、水分が浸透してしまうと腐食しやすいという弱点も持っている。日本産材において【オニグルミ】がこの材と同類。フローリング等の床材・高級家具材・ドア材・造作材・内装パネル材・楽器材など多岐にわたる。
- ベイスギ【米杉】
- アラスカ南部から北米太平洋岸・ロッキー山脈北部に分布。産地であるアメリカでは家屋屋根材の約95%がウエスタンレッドシダーを利用している。日本では、「スギ」の代用品としての建築・内装材としての利用と共に、近年デッキ材として利用される事が多い。木材としての特徴は「加工性の高さ」や「狂いが少ない」など、やはりデッキ材に必要な条件を満たしていると共に、ウリンやイペなどに比べると比較的軽い事からD.I.Yの素材として注目を浴びている。
- メープル
- 高さ 30 ~ 40 メートルになる落葉高木で、カナダの国旗にデザインされているのがこの葉である。砂糖楓(サトウカエデ)とも言い、樹液からメープルシロップやメープルシュガーをとる。材にもほのかな甘い香がする。家具材、床材、楽器材、建築材など。衝撃性に強いのでボーリングのレーンやピンの素材として使われる。 また、バリー・ボンズが愛用のメープル材のバッドで年間73本塁打の新記録をマークして以来、バッド素材として引っ張りだこになっている。
- ブラックチェリー
- アメリカの東部全域が産地。家具材、キャビネット、パネル材、ドア、楽器、モールディング材などに用いられる。日本のさくらんぼより大きい赤黒い実がなり食用として有名。
- イエローシーダー
- 建築材、内装材、船舶材、木型、楽器材など。わが国ではヒバの代用として使われる。アラスカからオレゴンにかけての太平洋岸が産地。材には特有の臭気があり、生材の時には強い。その香りが青森ヒバによく似ているので米ヒバと呼んでいるが、ヒバの類ではなくヒノキの類である。また、ヒノキチオールに類似した物質が含まれているため耐腐朽性に優れシロアリに対しても抵抗力を持つ。
- ペイマツ【米松】
- 北米大陸の西部に広く分布。主に、ブリティッシュコロンビア、ワシントン、オレゴン、ロッキー山脈沿いにメキシコまで。柱や梁、各種の板など建築用材として広く使われている。その他、建具材、電柱、構造用合板、集成材などに使われる。年輪幅が狭い大径木をピーラと呼ぶ。わが国ではベイマツ (米松) と呼んでいるが、日本のマツと同属ではなく、トガサワラの属に類する。